シューベルト作曲ソナタ第17番〜第2楽章の練習開始

1825年シューベルト作曲のピアノソナタ第17番は通称「ガシュタイナー」と呼ばれ、演奏時間に40分掛かる大作だが「天上的な長さ」「冗長で退屈」と評されている。

5年ほど前の自分であればこの曲に全く興味を持たなかっただろうが、どういうことか現在は夢中である。

万人を惹きつけるような印象の強い音楽ではない。しかしだからこそ徐々に心の中にしみこんでくる柔らかで懐かしいような気分に浸れる音楽である。

50を越えた年齢になるともう未来への夢や希望を持つより諦めや後悔の毎日である。激しい自己主張にはだんだん嫌気がさし、平凡な日常のささいな喜怒哀楽に共感し感動してしまう。

第2楽章はまさにそんな音楽。

派手さも深刻さもないシンプルで細切れなフレーズが、微妙に揺らぐリズムにのせて心地よく歌われていく。

その表現は、実際自分で演奏するにはとてつもなく難しい。テンポ、リズム、アーティキュレーション、タッチなどの全てが悩みどころである。

2022年5月現在

この曲に取り組むにあたってとりあえず暗譜で弾くことを目標にしてみた。

指先のテクニックや音楽表現に関してはそれ以降に考えたい。